クリニカルパスとは
一定の疾患を持った患者さんに対して、入院指導、患者教育、ケア処置、検査項目などをスケジュール表などにまとめたものです。医療情報公開、インフォームドコンセント、質管理(危機管理)、チーム医療、連携による地域完結医療、電子カルテ(IT)の導入、DRG包括支払い方式の導入など、今、医療をとりまく状況は大きく急速にかわろうとしています。クリニカルパスは、こうした目標、課題に対する有力なツールとして、数年らい多くの医療機関で採用されています。
クリニカルパスの導入目的
- 当院で実施可能な質の高い医療、看護ケアを計画的に提供する。
- 患者さんやご家族の方にわかりやすい医療を提供する道具とする。(患者用パスを活用してインフォームドコンセントに役立てる)
- 必要な医療、看護ケアの確認と、医療事故防止に繋げる。
- チーム医療の推進を図る。(医師・看護師・コメディカルの責任をもった患者さんへのかかわりと連携)。
- 業務の効率化と経済性を考慮した医療の提供。
当院におけるクリニカルパス作成の経緯
平成11年3月 第1回チーム医療勉強会開催
平成12年2月 クリニカルパス勉強会を発足
平成12年4月 クリニカルパス講演会を開催
– 講師:京都第1赤十字病院クリニカルパス推進プロジェクト委員会
平成12年7月 保険対策医事委員会にクリニカルパス小委員会を設置
その後、順次小委員会並びに年1回のパス大会を開催、また、現在小委員会の大きなテーマについては2つあり、
- パスの原点に戻ってのパスの基本フォーム作成
- バリアンス分析の方法の検討
を行っています。
令和元年5月現在250種類のパスが作成されて運用されています。
トピックス
毎年行われているクリニカルパス学会に参加し発表を行っています。
【第2回クリニカルパス学会】
「職種間チーム医療勉強会からクリニカルパス方実践にむけて」
「日帰り大腸ポリーペクトミー治療導入におけるクリニカルパスの有用性の検討」
【第3回クリニカルパス学会】
「地域医療に活用できるインターフェロン療法パス作成への取り組み」
【第4回クリニカルパス学会】
「肺結核クリニカルパス(CP)の現状と課題」
以後毎年1~2題発表するようにしています。