各診療科・各部門紹介

外科・消化器外科

令和2年の総手術件数は804例で、その内全身麻酔症例は742例でした。主な手術症例数と主な疾患の手術成績(5年生存率等)は別掲にありますので御参考にして下さい。前述のように大部分が癌の手術です。しかし本院の救急病院としての役割もあり、緊急手術は277件と手術症例の34%を占めています。
消化器内科との連携は極めて緊密で協調的です。直接外科・消化器外科宛に紹介された患者さんでも、内視鏡的粘膜切除術や内視鏡的総胆管結石除去術等の適応があれば、外来受診時に消化器内科宛に紹介しています。週1回の消化器内科との合同カンファレンスでは、術前転科症例の検討と術後の症例報告等を行っていますし、同じく週1回の外科の術後症例検討会では、緊急手術を含めた全手術症例を術式を中心に検討して、さらに良い医療を提供できるように努力しています。
又、癌患者さんの中には手術では摘りきれなかったり、再発することもあります。
その時は、ガイドラインや最新の臨床試験に基づいて、化学療法(いわゆる抗がん剤治療)も行っています。
本院は26診療科のある総合病院です。外科に関しては消化器内科だけでなく、麻酔科をはじめとする各科間やコメディカルとの横の連携も緊密です。手術症例の麻酔は外来小手術以外は、ほとんどすべて麻酔科にお世話になっています。緊急手術にも快く迅速に対応してくれますので、たいへん助かっています。外科・消化器外科が思い切って手術できるのも麻酔科の協力があるからです。もちろん麻酔科だけではありません。呼吸不全や心不全、腎不全、糖尿病等を合併している患者さんの手術が安全にできるのは、術前・術後を通して各々呼吸器内科、循環器内科、腎臓内科、糖尿病内科等のバックアップがあるからでもあります。当院の総合病院としての機能を充分に発揮して、様々の病気を持った患者さんの手術を安全に行うことが可能になっています。医療はチームワークです。患者さんを中心とした心が通じる医療を今後とも継続していきたいと思っています。
最後に、開院以来、地域の診療所や病院等の先生の御協力で、癌の紹介患者数も増加して、有難く思っています。癌の手術患者さんを最優先で入院していただけるように努力しておりますが、そのためヘルニアや胆石などの良性疾患の患者さんの手術までの待機期間が長くなっておりますことをご容赦願います。

 

実績一覧

主な手術症例数(2020年)
  術式 小計
食道 食道癌根治術(頸・胸・腹)
食道癌根治術(胸・腹)
食道裂孔ヘルニア
6(内視鏡下 6)
2(内視鏡下 2)
2(内視鏡下 2)
10(内視鏡下 10)
胃全摘術
胃噴門側切除術
胃幽門側切除術
胃部分切除術
11(内視鏡下 6, ロボット1)
9(内視鏡下 8, ロボット1)
34(内視鏡下 10, ロボット15)
4(内視鏡下 3)
58(内視鏡下 44)
胃潰瘍穿孔部閉鎮術
胃空腸吻合術
1
6
7
十二指腸 十二指腸潰瘍穿孔部閉鎮術 6(内視鏡下 3) 6(内視鏡下 3)
小腸 癒着剥離術
小腸切除術
小腸小腸吻合術
小腸人工肛門造設術
小腸人工肛門閉鎖術
20(内視鏡下 10)
19(内視鏡下 3)
1
5
13
58(内視鏡下 13)
虫垂 虫垂切除術 91(内視鏡下 87) 91(内視鏡下 87)
結腸 盲腸切除術
回盲部切除術
右半結腸切除術
横行結腸切除術
下行結腸切除術
左半結腸切除術
S状結腸切除術
1
33(内視鏡下 22)
16(内視鏡下 8)
3(内視鏡下 1)
3(内視鏡下 1)
9(内視鏡下 7)
28(内視鏡下 21)
93(内視鏡下 60)
人工肛門造設術
人工肛門閉鎖術
12
7
19
直腸 直腸高位前方切除術
直腸低位前方切除術
直腸切断術
ハルトマン手術
骨盤内臓全摘術
16(内視鏡下 9,ロボット5)
18(内視鏡下 5, ロボット12)
5(内視鏡下 4)
12
2
53(内視鏡下 35)
肝臓 肝部分切除
肝亜区域切除
肝区域切除
肝(拡大)右葉切除
肝(拡大)左葉切除
20(内視鏡下 14)
3(内視鏡下 3)
2(内視鏡下 1)
5
5(内視鏡下 1)
35(内視鏡下 19)
胆道 胆嚢摘出術
腹腔鏡下胆嚢摘出術
12
118
130(内視鏡下 118)
(胆嚢摘出術),総胆管切開術 2 2
胆嚢摘出術、肝床切除術 4 4
膵臓 膵全摘術
膵頭十二指腸切除術
膵体尾部切除術
急性膵炎手術
1
18(血管合併切除 4)
6
1
26
脾臓 脾臓摘出術 3(内視鏡下 3) 3(内視鏡下 3)
腹壁、腹腔 試験開腹
腹腔ドレナージ術
腹壁瘢痕ヘルニア根治術
臍ヘルニア
鼠径ヘルニア根治術
大腿ヘルニア根治術
開腹リンパ節生検
閉鎖孔ヘルニア根治術
9(内視鏡下 8)
3
9(内視鏡下 1)
2(内視鏡下 1)
72(内視鏡下 48)
4(内視鏡下 2)
6
4(内視鏡下 2)
110(内視鏡下 61)

主な疾患の手術成績

胃癌(1994~2006 Kaplan-Meier法)
病期 症例数 5年生存率(%)
IA 431 96
IB 143 89
II 136 83
IIIA 96 49
IIIB 88 38
IV 181 9
全症例 1075 74.4

胃癌術後生存率 折れ線グラフ

結腸癌(1994~2006 Kaplan-Meier法)
病期 症例数 5年生存率(%)
0 8 100
I 133 89
II 278 83
IIIA 170 77
IIIB 75 66
IV 179 23
全症例 843 69.6

結腸癌術後生存率 折れ線グラフ

直腸癌(1994~2006 Kaplan-Meier法)
病期 症例数 5年生存率(%)
0 9 100
I 83 94
II 133 85
IIIA 111 71
IIIB 61 41
IV 83 12
全症例 480 66.7

直腸癌術後生存率 折れ線グラフ

乳癌(1994~2006 Kaplan-Meier法)
病期 症例数 生存率(%)
5年 10年
0 42 100 100
I 246 97 93
IIA 222 93 83
IIB 87 82 75
IIIA 28 56 49
IIIB 35 65
IIIC 1
IV 21 46
全症例 682 88.0 81.6

乳癌術後生存率 折れ線グラフ

当科で現在行っている臨床試験

膵・消化管および肺・気管支・胸腺神経内分泌腫瘍の患者悉皆登録研究(Net registry)
登録中

京都大学外科関連施設における大腸癌手術治療成績の検討
(登録中)

京都大学外科関連施設における胃癌手術レジストリ
Kyoto University Surgery Network Registry of Gastric Cancer(KSNRGC)

登録中

膵頭十二指腸切除術後残膵膵管拡張の臨床的意義とそのリスクファクターの同定:多施設共同前方視的コホート研究(DAIMONJI)
登録中

根治的外科治療可能の結腸・直腸癌を対象としたレジストリ研究(GALAXY)
登録中

血液循環腫瘍陰性の高リスク stage Ⅱ及び低リスク stage Ⅲ結腸癌治療切除例に対する術後補助化学療法としての CAPOX 療法と手術単独を比較するランダム化第Ⅲ相比較試験(VEGA試験)
登録中

大腸癌手術後の就労に関する研究
登録中

ロボット支援胃切除術導入の安全性に関する研究
登録中

症例登録システムを用いた腹腔鏡下肝切除術の安全性に関する検討~前向き多施設共同研究~
追跡中

RAS遺伝子(KRAS/NRAS遺伝子)野生型で化学療法未治療の切除不能進行再発大腸癌患者に対するmFOLFOX6 + ベバシズマブ併用療法とmFOLFOX6 +パニツムマブ併用療法の有効性及び安全性を比較する第Ⅲ相無作為化比較試験(PARADIGM)
追跡中

RAS遺伝子野生型進行大腸癌患者におけるFOLFOXILI+セツキシマブとFOLFOXILI+ベバシズマブの最大腫瘍縮小率を検討する無作為化第Ⅱ相臨床試験(JACCRO CC-13)
追跡中

RAS 遺伝子野生型切除不能進行・再発大腸癌における二次治療FOLFIRI+ラムシルマブ併用療法の第Ⅱ相試験(JACCRO CC-16)
追跡中

切除不能進行・再発大腸癌における BRAF 遺伝子変異に関する多施設共同観察研究(J-BROS)
追跡中

実臨床における治療切除不能進行再発結腸直腸癌に対する初回治療としてのFOLFOXILI/FOLFOXILI+Bevacizumab 療法の効果と安全性を評価する多施設共同観察研究(TRIPON)
追跡中

局所進行下部直腸癌に対する術前補助化学療法の有効性と認容性の研究(Estneo研究)の長期予後調査研究
追跡中

 

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