診療内容
耳疾患
小児難聴:新生児聴覚スクリーニングで異常が疑われた方に対して耳音響放射(0AE)、聴性脳幹反応(ABR)、聴性定常反応(ASSR)検査で難聴の早期診断に取り組んでいます。
突発性難聴、顔面神経麻痺: 主に外来でのステロイドのミニパルス療法を行っています。
慢性中耳炎、中耳真珠腫:積極的に手術治療を行っています。慢性中耳炎の鼓膜形成に対しては短期入院での治療が可能です。
鼻疾患
慢性副鼻腔炎:全身麻酔下の内視鏡下鼻内手術を行っています。平成27年度に内視鏡鼻内手術専用のナビゲーションシステムが導入されました。より安全で迅速な手術ができるようになります。
アレルギー性鼻炎:アレルギー性鼻炎の方で鼻粘膜の浮腫が強く薬物治療の効きにくい方には内視鏡下に鼻腔形態(鼻中隔、甲介骨など)を矯正し、さらに、鼻の分泌腺を司る後鼻神経を切断することで、くしゃみや鼻汁を減らすことができます。
扁桃疾患
慢性扁桃炎、アデノイド肥大:扁桃腺摘出やアデノイド切除を行っています。小児のアデノイド切除は内視鏡下にXPSドリルを使用して行い、確実な止血が可能です。
音声、言語障害
声帯疾患:手術可能な声帯ポリープやポリープ様声帯などは積極的に手術治療を行っています。
声帯結節や機能的な音声障害、言語障害の方は言語療法士との連携で音声、言語治療を行っています。
頭頸部腫瘍
鼻副鼻腔、喉頭、咽頭、頸部の癌:以前は手術治療が中心で今も手術は行われていますが、抗がん剤と放射線治療を同時に行う化学放射線治療が進歩し、音声や嚥下に重要な臓器を温存して治療ができるようになってきました。当科でもこの傾向を踏襲し機能を温存した治療を試みています。
より安全な頭頸部外科手術を目指して、最新の術中運動神経モニタリングシステム(NIM3.0)を導入しており、耳手術時の顔面神経、唾液腺手術時の顔面神経、甲状腺手術時の反回神経、頸部郭清手術時の副神経などの同定がより確実となりました。手術による神経損傷の可能性が低下したと考えています。
平成28年より甲状腺癌で甲状腺を全摘出した方に対して外来で|3|Iアブレーション治療を行う事ができるようになりました。