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放射線技術部

放射線技術部 核医学検査(RI検査)部門
核医学検査とはどんな検査??

当院ではRI(アールアイ)検査と呼ばれています。 放射線(γ線)を放出するごく少量のくすり(放射性医薬品)を手や肘の静脈から注射し、検査用のベッドの上で静かに横になっている間に、ガンマカメラといわれる特殊なカメラで体の中の様子を撮影し画像を得る検査です。多くの検査は30分程度ベッドの上で静かに横になってもらっている間に終了します。ですから患者さんにとってほとんど苦痛の少ない検査です。くすりは静脈から注射するほかにカプセルを飲んだり、マスクをつけ呼吸により吸入してもらうものもあります。

核医学(RI)検査で何がわかる?

放射性医薬品が体のどの部分にどのくらい集まっているかを調べることで、体内の臓器の位置や形・大きさがわかり、これをもとに病気の有無を知ることができます。また、くすりの集まる時間と分布状態を調べることによってその臓器の働き(代謝や機能)を知ることもできます。

放射性医薬品とは?

普通の医薬品と異なり、放射線(γ線)を放出して減衰していくラジオアイソトープ(RI)を含む薬品で時間の経過とともに効力を失います。 体内に投与された放射性医薬品は外部から見えない病気の場所や臓器の状態を、放射線という信号を出して知らせてくれます。この大事な信号を受けて画像にしてくれるのがガンマカメラです。この信号は臓器の形や異常の有無にかかわらず、機能の異常を早期に知らせてくれます。 投与されたくすりは一度、目的の臓器や器官に集まりますが早いものでは数時間で、遅くても数日で信号(放射線)が弱くなって無くなってしまいます。これはくすりが体から排泄されたり、アイソトープそのものが減弱するからです。

放射性医薬品とは?

この検査は放射性医薬品という核医学検査専用のくすりを使用します。 放射性医薬品はそのほとんどが検査当日だけしか使用することができないため、病院内には在庫がありません。そのため検査前日に翌日使用する分だけを製薬会社へ注文し、当日の朝早くに病院へ届けてもらいます。 ですからまず検査の予約をとっていただき、使用するくすりの数量を把握したうえで余ったり、不足してしまうことがないように注文して取り寄せます。

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検査の流れ

1.くすりの投与
ほとんどが静脈注射ですが、カプセルを飲んだり、マスクをつけ呼吸により吸入して行うものもあります。

2.くすりが目的の部位(臓器)に集まるまで待ちます
検査によって投与直後から、または数時間(場合によっては数日)後に撮影を行うものがあります。

3-1.撮影 (検査用のベッドに仰向けになります)
検査中はベッドに寝てもらうだけですので、ほとんど苦痛はありません。

3-2.撮影 (装置が撮影部位まで移動します)
カメラが体のすぐそばまで近づきますが、きれいな写真を撮るために必要です。閉所が苦手な方は、あらかじめご相談ください。

3-3.撮影
時間をおいて撮影したり、カメラが体のまわりを回転して撮影したりします。検査により数分で終わるものから約1時間かかるものがあります。

4.検査終了
必要な撮影が終われば検査は終了です。得られた画像は専門医が詳しく調べ診断します。結果は後日、検査を依頼した主治医から説明があります。

使用機器
Siemens社製 e.cam signature
Siemens社製 e.cam signature
PICKER社製 PRISM2000XP
PICKER社製 PRISM2000XP
 

放射性医薬品による内用療法について

当院では検査だけでなく、『有痛性骨転移疼痛緩和療法』や『甲状腺機能亢進症に対する放射性医薬品による内用療法』もおこなっています。
骨転移による疼痛緩和には他に外部放射線療法や化学療法があり、それぞれ一長一短があります。原発腫瘍の種類や疼痛の度合いにも左右されますが、5分程度の注射(塩化ストロンチウムという放射性医薬品を静脈に注射)することで疼痛の緩和に有効です。
またバセドウ病などの甲状腺機能亢進症の治療法として131I(ヨード)内用療法があり、抗甲状腺剤療法や外科的療法とともに確立された治療法の1つです。食事などによるヨード制限が必要ですが、カプセルを内服して甲状腺の機能をコントロールしていく内用療法です。

2016年12月からは新たに去勢抵抗性前立腺がんの骨転移に対する223Ra(ラジウム)の静注療法も開始しました。4週間に1度静脈に薬を注射します。(最大6回)この薬はアルファ線と呼ばれる放射能を放出しますが、アルファ線の特徴として細胞を破壊するエネルギーは高く、届く距離は0.1mm以内(体内)と短いことから正常細胞に影響を及ぼすことが比較的少ないとされている新しい治療方法です。

主な検査の概要

骨シンチグラム

全身の骨の腫瘍や炎症・骨折などの診断ができます。
【薬の投与】午前中
【検査開始】投与3~4時間後から撮影
【前処置】検査直前に排尿
【検査時間】約45分

 

   
【正常】 【異常所見あり】
(立体的な画像でより診断しやすくなります)

 

ガリウムシンチグラム

比較的短時間で頭から足まで全身の腫瘍や炎症の診断ができます。
【薬の投与】検査日の3日前
【検査開始】投与から3日後に撮影
注射が月曜日の場合→検査は木曜日
注射が火曜日の場合→検査は金曜日
【前処置】検査前日夜に下剤を服用
【検査時間】約45分

    
【正常】 【異常所見あり】
(立体的な画像でより診断しやすくなります)

 

脳血流シンチグラム

認知症・脳梗塞・脳腫瘍などさまざまな病気でおこる脳内の血流の異常が診断できます。
【薬の投与】検査開始時
【検査開始】投与と同時に撮影
【前処置】検査直前に排尿
【検査時間】約45~60分

【認知症診断の症例】 (統計機能解析)

 

心筋血流シンチグラム

狭心症や心筋梗塞など、血液の足りない心臓の筋肉はどこで、その筋肉は治療で治る見込みがあるかを診断する検査です。
【薬の投与】午前・午後の2回
【検査開始】午前は15~30分後、午後は30~60分後に撮影
【前処置】午後のみ撮影までの待っている時間に牛乳などの乳製品を服用。(心臓をきれいに撮影するため)
【検査時間】午前は約1時間
午後は約1~2時間(再投与から撮影までの待ち時間含む)

【血流評価の症例】 (定量解析)

 

<新規検査のご紹介>

当院では2014年1月に発売開始となりました「ダットスキャン静注」(日本メジフィジックス株式会社)を用いた「ドパミントランスポーターシンチグラフィ(DaTシンチ)」の検査を開始いたしました。

ドパミントランスポーターシンチグラム(DaTシンチ)

DaTシンチは脳内の黒質線条体ドパミントランスポーターを画像化する検査です。

CTやMRI、脳血流SPECT検査では分からなかったドパミン神経の変性・脱落の程度を評価することが可能です。

既存の診断情報にDaTシンチを追加することによりパーキンソン症候群やレビー小体型認知症の診断に貢献することが期待されており、病気の早期診断や鑑別診断に役立つ検査です。

【薬の投与】午前中

【検査開始】投与3時間後から撮影

【前処置】特になし(直前に排尿していただいた方がよいです)

【検査時間】約30分

【検査を受けるには】当院の神経内科を受診していただき、医師にご相談ください。

houshasenshin

 

心筋交感神経シンチグラム

パーキンソン病や心不全など、心筋の交感神経機能を反映した画像を得ることができます。
【薬の投与】午前中
【検査開始】午前は投与15分後、午後は投与3時間後に撮影
【前処置】検査終了まで絶食(水は可)
【検査時間】午前は約1時間(投与から撮影までの待ち時間含む)、午後は約10分

    
【正常】 【パーキンソン病の症例】

 

注意事項
  • 検査に使用するくすりは、検査を受けられる患者さんの為だけに注文します。他の患者さんには使用することはできません。
  • 万一キャンセルされる場合は検査前日までに当院地下放射線受付までご連絡ください。
  • 無断で検査をキャンセルされた場合、おくすり代を負担していただく場合があります。
  • 検査によっては一日に何度か撮影をするものもあります。何時間か時間をあけることもありますのでご了承ください。
  • 更衣が必要な検査もあります。(全身の検査など)
  • つぎのような方はあらかじめ医師にお知らせください。
    ・ 妊娠中、または妊娠している可能性がある女性
    ・ 授乳中の女性
    (数日間~数週間、赤ちゃんに母乳を与えるのを避けたほうがよい場合があります)
    ・ 乳幼児がいる女性
    (赤ちゃんを抱くのを半日程度は避けたほうがよい場合もあります)
  • その他ご不明な点は遠慮なくお問い合わせください。
検査件数
  全検査件数 ガリウム 心臓 その他 放射性同位元素
内用療法
平成27年度 1,222 483 8 307 312 109 3
平成28年度 1,394 557 11 350 341 112 23

(脳および心臓検査において負荷がある場合は2件で計数)

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