診療科の概要
放射線診断科には大きく2つの診療業務があります。
- 画像診断
CT、MRI、シンチグラフィなどの各種画像を解析して診断します。 - 画像下治療(IVR:Interventional Radiology)
血管造影画像、透視画像、超音波画像、CTなどの各種画像ガイド下で、カテーテルなどを用いて低侵襲的に行う治療法です。
院内の各診療科や地域医療機関から依頼される画像診断や画像下治療に対して、迅速で正確な対応を心がけています。
また主に業務を行っている中央放射線部において、放射線技術部および放射線看護部と密接なチーム医療を心がけています。さらに各診療科とはカンファレンス等を通じて診療連携しています。
研修施設としては、日本医学放射線学会放射線科専門医研修施設(総合修練機関)、日本IVR学会専門医修練認定施設、日本核医学会専門医教育病院に指定されています。
診療科の特徴
- 画像診断
放射線診断科では、CT、MRI、シンチグラフィ、PET-CT、消化管造影、血管造影、マンモグラフィといった様々な画像を専門的な立場で解析して、病気の発見や診断、治療効果判定などを行い、これらの情報を臨床現場に提供します。
CTは160列1台と80列2台の計3台のマルチスライスCTが、そしてMRIは2台の3.0テスラ装置が稼働しており、3D再構成画像による診断や様々な画像解析による術前シミュレーションを積極的に進めています。またシンチグラフィは比較的最近本邦に導入されたドパミントランスポーターシンチグラフィやソマトスタチン受容体シンチグラフィを含め多彩な検査に対応しています。
PET-CTは平成30年2月に神戸市西地域で初めて導入されました。当院の国指定地域がん診療連携拠点病院としての役割を果たす重要な検査機器となっています。 - 画像下治療(IVR)
血管系IVRは平成30年2月導入の最新の血管造影装置を使用し、脳血管・心大血管・末梢動脈を除いた領域で、悪性腫瘍や緊急の出血性病変に対して動脈を塞栓する手技、患部に至る動脈から薬剤を注入する手技、狭くなった血管を広げる手技、カテーテルを留置する手技などを行っています。具体的には肝細胞癌などの腫瘍に対する動脈化学塞栓療法・動脈塞栓術・動注療法、消化管出血・喀血・産後出血などの各種出血に対する動脈塞栓術、バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術、透析シャントトラブルに対する血管形成術、CVポート・カテーテル留置などです。血管系以外では、主に令和3年2月導入のCT装置で身体深部の病巣を確認しながら穿刺し、病巣組織を採取したり、感染病巣に対するドレナージを行います。