採用情報

各診療科の体制(内科系の体制)

総合内科

総合内科では特定の専門的視点にとらわれることなく内科疾患全般を診療の対象とすることで、内科的管理が必要な複数の疾患を同時に持つ患者さんや原因がはっきりしない症状を持つ患者さんを対象として診療を行います。いかに患者さんの情報を収集し全身の状態を把握することで診断・治療を行っていくかを外来及び入院診療の中で学んでいただきます。近年、ビッグデータや人工知能を用いた医療や遺伝子(ゲノム)情報を用いたPrecision medicine(精密医療)など様々なイノベーションが医療の現場でおこりつつあります。総合内科ではそのような次世代の医療を念頭に、一人一人の患者さんにしっかりと向き合う医療に取り組むとともに広い視野を持った人材の育成を目指しています。

脳神経内科

急性期脳血管障害から変性疾患まで、神経内科疾患全般にわたり診療を行っています。近隣に脳神経内科専門医が少ないこともあり、多岐にわたる豊富な症例を経験することができます。また24時間救急対応を行っている当院の性格上、救急入院が多いのも当科の特徴の一つです。

初期研修医には、脳神経内科の基本的な考え方と診察の仕方を学んでいただくとともに、少なくとも、脳卒中急性期の対応を習得できるようなっていただきます。充実した内科研修が可能な施設であることは間違いありません。

糖尿病・内分泌内科

当科は糖尿病を中心として内分泌・代謝疾患全般についての診療を行っています。初期研修医の皆さんに受け持ってもらう入院患者に関しては、年間150例程度ですが、2型糖尿病が半数強、その他、1型糖尿病、下垂体疾患、原発性アルドステロン症を中心とした副腎疾患が、それぞれ1割程度となっています。また、他科入院患者で手術や、抗癌剤治療を行う糖尿病症例も多く、また結核患者にも糖尿病の合併が多いので定期的に他病棟の回診を行なっています。

当直の際の救急医療では糖尿病性昏睡、低血糖、低Na血症などの電解質異常、甲状腺疾患などが主なものです。他、外来診療に関しては入院の必要性が少ない、甲状腺・副甲状腺疾患が比較的多く見られます。検査としては、希望すれば甲状腺エコーの研修も可能です。また、興味ある症例を担当した場合は、症例報告を行う機会を十分に設けています。

腎臓内科

近隣に腎臓内科のある病院が少ないこともあり、多彩な腎疾患の診療を行えます。特に、他院ではあまり経験できない新規のネフローゼや急速進行性腎炎症例も豊富で、腎生検による確定診断、ステロイド初め、免疫抑制薬の適応・使用など経験できます。腎生検も年間60件以上行い、腎病理についても学べます。また、CKD患者教育は、看護師・栄養士・薬剤師初め、他職種との連携に力を入れております。CKD病診連携のために近隣の開業医の先生方と勉強会の機会も設けております。

内シャント作成は腎臓内科でおこなっておりますが、難しい症例については形成外科と共同で行っております。腹膜透析カテーテル埋め込みは泌尿器科、シャントPTAは放射線科と共同で行っております。年間70例ほどの透析導入あり、また、腹膜透析も新規導入が増えてきております。腎移植については近隣の大学病院に紹介しております。その他、ICUでのCHDF, 各種血液浄化(血漿交換、アフェレーシス)も豊富です。CKD患者の増加に伴い、どの科でもCKD患者を診る機会は増えてきております。将来、腎臓内科に進まれる方はもちろん、他科に進まれる方も、当科での経験が、将来のCKD患者診療に役立つものと思われます。

免疫血液内科

当科は血液疾患、リウマチ・膠原病疾患の診療を担当しています。血液疾患に関しては、白血病、リンパ腫、骨髄腫をはじめとする血液悪性腫瘍だけでなく、その他の造血障害を含む多様な患者さんの診療を行っています。血液内科医を目指す方にとっては、多くの初診患者さんの診断から初期治療を経験することができ、貴重な後期研修ができるものと思います。

造血幹細胞移植は当院では行っていませんが、神戸市立医療センター中央市民病院での数カ月間の研修ができるように配慮しています。リウマチ・膠原病疾患については、現時点ではほとんどが外来診療で行っていますが、希望に応じて、症例を経験することは可能です。

循環器内科

朝8時半のカンファレンスから外来、病棟、CCU、心エコー室、カテ室での1日が始まる。急性心筋梗塞、不安定狭心症、心不全、大動脈解離、重症不整脈、肺塞栓等の救急患者で循環器内科入院患者の大部分を占めている。近隣に循環器疾患の救急対応が可能な病院は限られているため、診療放射線技師、臨床検査技師、臨床工学士、看護師との協力のもと、EBMに基づいた新しい医療を導入しながら神戸西地域の心疾患患者の治療にあたっている。

また、時々地域の先生方との勉強会を行い、病診病病連携の充実に努めている。心疾患治療はプライマリーケアの原点であり、症例も豊富な循環器内科研修は内科系はもちろん外科系研修医にとっても将来必ず役立つものと思われる。

消化器内科

消化器内科の研修は朝の病棟回診から始まる。クローン病で入院している若い患者さんはお腹を痛がっていないか?急性閉塞性化膿性胆管炎で緊急入院した患者さんの血圧は安定しただろうか?膵癌が見つかって肝転移があるから手術ができないと病状説明を受けた患者さんは眠ることができただろうか?そんな思いを持ちながら患者さんを診察していくと、いろんなことを学ぶことができる。電子カルテに入力していると、上級医の先生が現れた。患者さんの現況を報告し、今後の対策についてディスカッションが行われる。おっと、消化器内科医全員が集まる朝のカンファレンスが始まる時間だ。昨日の夜、緊急入院した患者さんについて治療方針の確認が行われる。夜間に急性肝炎で入院した患者さんの担当医になった。カンファレンスが終わると、また病棟に戻って点滴や内服薬を処方したり、検査をオーダーしたりする。

朝のうちに上級医の先生に確認しておかないと、みんな外来や、検査・治療に行ってしまう。病棟での指示を出し終えると、今日は腹部エコーを当てに行こう。患者さんに許可を得て一通り当てさせてもらい、上級医の先生や技師さんにチェックをしてもらう。エコーは救急外来の診察でもよく使うから、頑張らないと・・・。PHSが鳴った。担当患者さんのESDが始まるらしい。処置具を扱うのは難しいけど、治療に加わっている充実感がある。またPHSが鳴った。今度は緊急入院した急性膵炎の患者さんの担当医になるようにということだ。専攻医の先生と一緒に診察するが、専攻医の先生はテキパキと仕事をこなしている。

2年後にはこんなふうになれるのかなあ?あっという間に夕方になった。「カメラやってみる?」昨日、そう言ってくれた先生から呼ばれ、胃モデルを相手に胃カメラの練習が始まった。えー難しい!全然思うように動かない。でも時間を忘れてやっている間に、なんとなくできるようになってきた。「先生うまいやん!」ほめられるとやっぱりうれしい。消化器内科で頑張ろうかな!

呼吸器内科

呼吸器疾患全般について、常に最新の知見をもとに診療を行うことを目標としています。患者さんに真摯に向き合いながら、臨床研究や若手医師の教育も欠かさないように努めています。呼吸器疾患には、悪性腫瘍、感染症、気道疾患、間質性疾患、循環器系障害、神経疾患に伴う呼吸障害、膠原病に伴う肺病変など多くの疾患ジャンルがあり、さらには救急処置や人工呼吸器を用いた集中治療管理なども含まれ、医師として幅広い知識・経験・技術が得られる領域です。

当院では結核を含め、呼吸器内科として必要なすべての診療を十分に行える設備と体制を有しています。肺癌治療に関しても、呼吸器外科や放射線治療科と連携して、集学的治療も多数行っております。神戸西地域の呼吸器基幹施設として、広い地域から多くの症例が紹介されており、充実した研修が可能です。

緩和ケア内科

当科は癌患者のみならず心不全・呼吸不全などの非癌患者の苦痛緩和を中心に診療を行っています。院内緩和ケアチームとして他職種アプローチによる苦痛緩和にも取り組んでいます。当院が国指定がん拠点病院であることより初期研修の間に緩和ケア研修会に参加していただきます。当院で研修することで癌患者などの苦痛緩和を通し当科との協働をすることで緩和ケアの基本的な考え方や知識を得ていただきます。

精神・神経科

ニュータウンを診療圏にもち、あらゆる年齢層、あらゆる精神障害を対象として診療を行っており、一日平均外来患者数は40名前後である。スタッフは医師7名(常勤2名、非常勤4名)と心理士5名(常勤2名、非常勤3名)である。精神科入院病棟はないが、一般病棟入院中で精神症状が出現した際や、精神的問題が生じた際に、他科と連携して対応している。

チーム医療を通じて、精神療法・集団精神療法・認知療法・行動療法・認知行動療法・栄養指導療法・家族療法を理解し、又、総合病院精神医学の特徴(特にコンサルテーション・リエゾン精神医学について)を知ることができる。又、臨床研修協力施設である単科精神科病院において、急性期統合失調症の治療に参加し、精神病レベルか神経症レベルかを鑑別して、精神病レベルの診断・検査・治療方針を習得することができる。

研修指導にも力を入れておりプライマリーケアにおいて精神障害を正確に見分け、心身両面からアプローチできるように、精神科臨床の実際を体験し、精神科において必要な基本的知識・態度・技術を習得することができる。

小児科

神戸市の西地域と周辺の三木市、明石市などを診療圏にもち、スタッフ9人と専攻医2人の計11人で診療に当たっています。専門領域は、アレルギー、血液、神経、感染症、腎臓などです。小児病棟は23床、新生児病棟は5床です。入院患者数は、年間1,200人程度(コロナ禍前は年間1500人程度)、うち新生児病棟には200人程度です。初期研修2年の間に、8週間(希望があれば最長プラス3-4か月)小児科をローテーションします。ローテーション期間中には、月に15〜20人の入院患者さんを担当します。病棟回診に参加することにより、担当していない患者さんも含めベッドサイドで理学的所見を学ぶことができます。

また、当院は小児救急医療に長年熱心に取り組んできました。年間の時間外診療の小児患者は年間約4,500人、時間外入院患者数は約450人(令和3年度実績)にのぼります。初期研修医の先生方にも、救急患者さんの対応を一緒に診療いただいています。トピックスは、全国で187施設しか認められていない小児科専門医基幹病院に指定されていることです。初期研修のみならず、後期研修(専攻医)も当院で継続することが可能です。小児科の臨床研修病院として決して期待を裏切らないので、奮って応募してください。神戸の地で一緒にこどもの医療に携わりましょう。

放射線診断科

日本医学放射線学会放射線科専門医総合修練機関、日本IVR学会専門医修練認定施設、日本核医学会専門医教育病院に指定されており、放射線診断専門医6名を含め7名で画像診断、IVR業務を行っています。主な診断機器はCT2台(160列、80列)、MR装置2台(3.0T、2台)、血管造影装置、ガンマカメラ1台、PET-CT 1台です。

年間の診断件数はおよそCT 27,000件、MRI 11,000件、RI 1,200件、PET-CT 1,200件、マンモグラフィ 1,100件です。IVRの年間件数は約500件で、IVR学会専門医の指導のもとに、緊急疾患や悪性疾患を含めた各種IVRに積極的に取り組み成果をあげています。

画像診断・IVRにおいて広い範囲の研修が可能です。専門医が丁寧に指導していきますので、意欲ある方の積極的な応募を期待しています。

放射線治療科

日本医学放射線学会専門医総合修錬機関、日本放射線腫瘍学会認定施設に指定されています。放射線科医2名(うち治療専門医1名)で、放射線治療業務を行っています。放射線治療装置はバリアン社製 TrueBeam、3D治療計画装置はバリアン社製 Ecipseを使用しています。H30年度の治療患者数は433名、うち前立腺癌IMRTは82名です。令和元年度は放射線治療装置更新に伴う一時休止のため例年より少なく、治療患者数は220名、うち前立腺癌IMRTは25名です。体幹部定位照射、IMRT、IGRTなどの高精度放射線治療を実施しています。

研修としましては、放射線治療の原理の理解と実践の基本習得を目的とし、治療計画から照射までを一連して経験いただきます。各疾患の進展度を画像診断で把握し腫瘍の発育形成を理解したうえで、使用する放射線のエネルギー、総線量、1回線量、分割回数、治療日数をそれぞれの腫瘍に適したものを決定し外部照射の治療計画を行います。また関連診療科とのカンファレンスも充実しております。今後ますます発展する放射線治療の領域で飛躍をめざす若手医師の参加をお待ちしています。

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