今年8月に、西神戸医療センターは開院20周年を迎えます。
地域住民あるいは医療機関の皆さんから、神戸西地域の中核病院の役割として最も期待の大きい救急医療の充実をめざして、増築・改築を進めてきました。
まず、5月には一般病床27床を増床し、夜勤帯に入る際に、救急病棟の空床の確保を図り、緊急入院の受け入れを可能としました。
次に、最近は6室の手術室で年間5000件を越える手術を行なうという過密スケジュールの結果、平日の昼間に緊急手術を組み込むことは困難な状況でした。そこで、昨年5月より手術室の増築工事を開始し、今年5月末に完成。6月2日より、手術室を8室で運用開始しました。救命するために、時間との勝負になるような緊急手術にも対応できる環境が構築できたと思います。
また、泌尿器科の前立腺ロボット手術のダ・ヴィンチも、近々導入予定です。ご期待ください。
そして、3階には、リハビリ室を移転しました。開院の頃は、さまざまな医療を全て院内で実施して退院して頂く病院完結型医療の時代でしたが、近年は地域の医療機関と連携して患者さんの治療を行なう地域完結型医療が提唱されています。当院ではできるだけ早い社会復帰をめざして頂けるような急性期リハビリに一層力を入れていきたいと思います。その一環として、隔週の土曜日リハビリを試行しております。
さらに、質の高い医療を患者さんにご提供するためには、優秀な看護師・助産師あるいはサポーター・ヘルパーを確保する必要があります。4階・中4階には、新たにスタッフの仮眠室や休憩室などを設けました。当院では、部署により、看護師は2交代、3交代と異なる勤務体制をとっています。短時間とはいえ、良質な仮眠をとれるように、仮眠室は全て個室としました。
住民の皆さんから、救急医療に次いでご要望の多いがん医療の充実を目標に、外来化学療法室の拡張、がん相談支援センターや患者さんが使われる図書室・サロンの新設といった改築を夏以降に開始し、年度内完成を予定しています。
開院20周年を迎える今年、西神戸医療センターは地域の住民の皆さんや医療機関と共に、これからも歩んでいきたいと考えています。ご支援よろしくお願い申し上げます。