新人ナースたちの ホンネ!?座談会 Group Interview

新人ナースたちのホンネ!?座談会 Vol.5

第5回 ホンネ座談会 メンバー

ホンネ座談会メンバー

 

Y看護師 消化器外科内科 放射線科勤務
U看護師 5階東救急勤務
I看護師 8階西 脳神経外科 眼科 免疫血液内科勤務
T看護師 2階西 外来勤務
F看護師 10階西 結核センター勤務

Theme01:入職して一年 今の心境は?

Y:

学生のときの実習で、オペで見違えるほど元気になられた患者さんの姿を見ていて、外科に興味を持つようになりました。ですから、消化器外科に配属されて嬉しい半面、想像以上の忙しさに驚いているというのが正直な感想です。始めは、点滴や採血といった基本的なことすらスムーズにできず、患者さんやご家族の視線にプレッシャーを感じてしまう自分が歯がゆかったです。ようやく少しずつ自分独りでできることが増えて、仕事が楽しくなってきたところです。先輩が「できているかな?」と見守り、うまくできないときはフォローしてくださるのが心強いです。

Yさん

U:

私は一般病棟への配属を希望していたので、救急病棟の担当が決まったときは少しネガティブな気持ちになりました。とても忙しそうなイメージがあったので、自分の力量ではついていけないのではないかと思ったからです。実際、複数の診療科のさまざまな疾患について勉強しなければいけないので大変ですが、同期4人と仲良く励まし合えますし、先輩たちが新人にも発言しやすい雰囲気をつくってくださるので、環境に恵まれているなぁと感じています。患者さんが救急におられるのは2、3日だけなので、短期間にいかにして患者さんと向き合っていくかが、これからの課題です。

Uさん
I:

循環器や消化器といった診療科への配属を希望していたので、脳外科と聞いたときは「怖いな、大丈夫かな」と不安になりました。でも、患者さんがリハビリを克服して良くなられたり、ほとんど喋ることもできないような状態から日常生活に支障がない程度まで回復されたりする様子を目の当たりにするうちに、脳外科に対するイメージが良くなってきました。リハビリは患者さんにとって心身ともに負担が大きく、見ていて辛くなることもありますが、回復には大切なプロセスなので止めることはできません。先輩ナースが上手に声掛けをして励ましておられるのをお手本にして、私なりの看護術を身に付けていこうと頑張っているところです。

Iさん

T:

実習で外来は経験していなかったこともあり、まさか一年目から外来に配属されるとは想像していませんでした。その日によって、あるいは担当医師によって患者さんの数は変わりますが、思っていた以上にやるべきことが多くて、目が回る思いです。最初は小児科の担当でしたが、皮膚科、眼科と担当できる診療科が増え、さらに今年からは外科や耳鼻いんこう科などの担当も経験する予定です。次々と新しいことを覚えなければならないのが大変ですし、ついつい先輩ナースと自分とを比べてしまって、「なんでこんなにできないの?」と落ち込むことも。でも、皆さんの親切なご指導と励ましに支えられ、初めてお会いする患者さんからでもキチンと情報収集できるよう頑張っています。

Tさん

F:

実は、配属先を告げられるまで、「結核センター」という部門があることを知りませんでした。「一体どんな仕事をするのだろう?」とドキドキしていましたが、結核センターの患者さんは1カ月以上おられるケースがほとんどで、「患者さんとゆっくり関わる看護がしたい」という私の希望にぴったりだと気づきました。院内での看護に限らず、ご自宅に戻られてからの治療やご家族との関係性などについてもご希望をうかがい、一緒に考えていくことができることにやり甲斐を感じています。ただし、結核に罹る方はもともと体の状態が悪く、寝たきりの方も多いので、日常生活のサポートなども必要です。慣れるまでは体力的にもハードでした。

Fさん

Theme02:目標とする先輩は、どんな看護師さんでしょうか?

U:

救急の先輩は、どなたも知識豊富でどんな処置にもつける方ばかりで、本当に尊敬しています。とくに、短い時間の中で患者さんの情報や体のことを見て医師に報告しておられるのがスゴイ。また、私たち後輩に対しては、発言しやすいムードを出してくださったり、体調を気遣ってくださったりと優しい面と、できていない点はビシッと指摘してくださる厳しさを兼ね備えておられて、あんなナースになりたいなぁと憧れます。一年間私なりに努力しましたが、先輩たちに比べると全然ダメ…。でも、救急搬送の連絡が入ったとき、基本的な処置なら教科書を見直さなくても頭の中の知識で対応できるようになってきましたし、一歩先を考えながら動けるようになってきた手応えはあります。

Yさん Uさん

F:

結核センターは今師長がいないので、代役を務める主任さんは、人一倍忙しいはずなんです。それなのに、ご自分の仕事はテキパキとこなされ、かつ、患者さんにも私たちにも優しく気配りしてくださるので、その姿を尊敬の眼差しで見つめています。また、私のプリセプターさんは誰にも優しくできる方。私たちは一番下ということもあり、始めのうちは病院の中で居場所がないと感じることもあったのですが、プリセプターさんがマメに声をかけてくださったおかげで、少しずつ場になじめた気がします。そのおかげで職場に慣れ、患者さんと接することにも慣れるうちに、何がお好きなのか、どんな性格なのかといったキャラクターを理解できるようになり、会話が続くようになりました。先輩の話し方を見習いながら、長い入院期間のストレス解消になるよう雑談にも楽しくお付き合いしようと心がけています。

Fさん

Y:

実習先でお世話になった脳外科のベテラン看護師さんは、患者さんへの声掛けがとても優しく、ご家族にも患者さんの一日の変化をお伝えするのも上手で、病棟全体に気配り、目配りができる方でした。まだ私には、全体を見る余裕も力もないですが、昨秋の終わり頃から“受け持ち”の患者さんができたので、せめて自分が担当させていただいている患者さんに関しては、ご本人のことのみならず、ご家族のことにまで気配りできるようになりたいですね。
おっとりした性格で、プリセプターさんからは「Yさんの笑顔はみんなの癒しになっています」という嬉しいお手紙をいただいたのですが、もっとテキパキ動けるように努力しなければと思っています。

Yさん

I:

脳卒中リハビリテーション看護の認定看護師さんが、状態が悪くなっていた患者さんの様子に気づき、少し体位変換をしただけで呼吸が楽になったのを目の前で見て、その細やかな観察力とケアの丁寧さに感動しました。ほかの先輩やプリセプターさんも、採血などの技術が高くて患者さんの間でも評判になっていたり、患者さんの状況から起こりうるリスクを一瞬で考えて処置しておられたりして、スゴイなぁと尊敬しています。まだまだ力不足ではありますが、一年前の自分と比べたらケアも少しは手早くできるようになったかなぁと思います。もともとマイペースな性格ですが、優先順位を考えて動けるようにしていきたいと奮闘中です。

Iさん

T:

ICUを経験された方、未熟児を看てこられた方、訪問看護をしておられた方など、さまざまな経験をお持ちの先輩に囲まれていますが、一番の目標はプリセプターさんですね。その方がいるだけで場の空気が和み、みんなが発言しやすくなります。それでいて、指示を出すときはテキパキしておられます。ご自身の知識が豊富であることに加えて、キャリアの浅い私の能力や理解度を見極めて、私でもできる範囲の中で指示を出してくださることに感謝しています。もちろん、うまくいくことばかりではなかったですが、できなかった理由を振り返って次はどうしたら良いかを一緒に考えてくださる方です。お陰で、採血に関しては自信が持てるようになりました。

Uさん Iさん

Y , U , I , F:

すごーい!(拍手)

T:

でも、まだ処置だけでいっぱいいっぱいになってしまうことが多いですよ。先輩のような看護ができるよう、もっと努力しないといけません。

Theme03:仕事のリフレッシュは、どのようにしていますか?

F:

あまりにも疲れたときは、一日中寝ています。(全員、大きくうなづく)

U:

もう少しパワーが残っていて余裕があれば、神戸からちょっとだけ離れた場所…たとえば、大阪のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)などに出かけて、非日常的なムードにどっぷりと浸ります。

I:

私は三宮とか上沢のような近場で、友だちと一緒に美味しいものを食べるのが好きですね。学生の頃に憧れていたカウンターの寿司屋さんに行ったりして、“プチ贅沢”を楽しんでいます。

Fさん Iさん

T:

その気持ち、よ~くわかります。私も学生のときに比べたら、食事や買物をする時に、あまり金額を気にせずに使っているかもしれません。働いてお給料を貰えるようになったからこそできることですね。

Y:

同期の友だちと日勤終わりが一緒になったときは、気楽に行けるお店でおしゃべりを満喫することが多いかなぁ。それ以外の休日は仕事と関係のない友達と会って、気持ちをリフレッシュするようにしています。

ホンネ座談会の様子

Theme04:将来、こんなナースになりたい!という目標を、「5年後に、○○○な看護師になります」という具体的な形で教えて下さい?

T:

『患者さんを癒せる看護師になります!』

そのためには、もっと知識をつけねばと思っています。わからないことが多いと現場で余裕がなくなってしまいますから…。学生の皆さんには、3月くらいから早起きする習慣をつけておくことをお薦めします。それが社会人になるための心構えになり、良いスタートを切るコツですよ。

I:

『患者さんに信頼される看護師になります!』

私も知識がまだまだ足りないので、一つひとつのことに丁寧に関わっていけるよう気を付けたいと思います。就職を機に一人暮らしを始めましたが、「もっと料理を勉強しておけばよかった」とちょっぴり後悔。忙しくても手早く自炊できれば、もっと余裕をもって過ごせるような気がします。

Y:

『患者さんに優しい看護師になります!』

この一年間を振り返ってみて、あまり患者さんと世間話ができていなかったなぁと反省しています。患者さんのことをよりよく知るためにもコミュニケーションの機会を増やしていきたいですね。地方からの就職を迷っておられる方がいるかもしれませんが、私は想像以上に一人暮らしを楽しんでいます。安心して神戸にいらしてください!

F:

『後輩にも優しい看護師になります!』

4月に新人ナースさんが入ってくるので、私から積極的に声をかけて居場所をつくってあげたいです。私に優しくしてくださった先輩の方々への恩返しにもなればいいなと思っています。これからナースを目指す人たちにも、患者さんと関わることを「楽しい」と感じてもらえたら嬉しいですね。学生時代と実際に働いてからとで大きく違うのは、看護に対して、患者さんの言葉やご家族からの感謝の気持ちが返ってくるということ。それだけで、疲れが吹き飛びます。

U:

『忙しくても笑顔でいられる看護師になります!』

まだ経験したことのない技術がたくさんあるので、予習をして、復習もして、知識を増やしたいと思います。キツイときほど笑顔を出して自分を励まし、周りにも元気なムードを広げられるナースが理想です。そうそう…。実家から引っ越すときに教科書を処分してしまったのは失敗でした。せめて国家試験のテキストだけでも残しておけば良かったのに。学生の皆さんは捨てないようにしてくださいね。

第5回ホンネ座談会メンバーメッセージ Uさん忙しくても笑顔でいられる看護師になります Fさん後輩にも優しい看護師になります Iさん患者さんに信頼される看護師になります Yさん患者さんに優しい看護師になります Tさん患者さんを癒せる看護師になります

<<おつかれさまでした>>
以上、フレッシュナースたちのホンネ? ! 座談会でした。配属先によって業務内容が違うと、成長を感じるポイントも、力不足に悩むポイントも少しずつ違うようですね。一方で、どの部署でも3~4名の同期がいるので励まし合いながら、頼もしい先輩に見守られて知識や技術を習得し、ナースとして着実に成長を遂げてきた様子が伝わってきました。春に後輩を迎えることで、この5人に先輩としての自覚が加わり、患者さんに信頼されるナースとして羽ばたいて行きますように。

→前回の座談会はこちら

ホンネ座談会 Vol.5