神戸市立西神戸医療センターのホームページにようこそお越し下さいました。病院長として一言ご挨拶申し上げます。
当院は、「神戸西地域に根づいた安心・安全な医療をめざします」を基本理念に、神戸西地域の中核病院として救急医療、がん診療をはじめとする高度専門医療、小児・周産期医療、結核医療や災害時の医療を提供しております。地域の皆さまが当院に期待する機能の1位が救急医療の充実、2位ががんに対する医療の充実でした。
救急医療に関しては、神戸市民病院機構の一員となった平成29年以来、神戸市立医療センター中央市民病院の救急専門医の応援による救急科の新設、すべての曜日での小児救急の受け入れに引き続き、昨年4月に救急外来の全面改修工事を行いました。これにより感染症に対応可能な個室の増室、CT装置の併設などを行い、より安全に多くの救急患者の診療が可能となりました。当院は新型コロナウイルス感染症の重点医療機関でもあるため、昨年度は一般・救急診療の制限を余儀なくされましたが、今年度は神戸西地域の救急医療の拠点として、その役目を十分に果たしていく所存です。
がん診療においては、国指定の地域がん診療連携拠点病院として、診断・治療・患者サポートの充実に努めてまいります。診断面ではPET-CT、最新のCT、MRI、RI診断装置の導入に加えて、今年度は消化器内視鏡システムを最新の機器に更新する予定です。治療面では最新の放射線治療装置の導入、手術支援ロボットの最新機種への更新に伴い、より精緻な放射線治療や低侵襲手術が可能となっています。今年度はより正確な脳神経外科手術が可能となる最新のナビゲーションシステムを導入します。また、緩和ケアセンターやがん相談支援センターで、がんに伴う様々な苦痛・悩みに対して患者さんに寄り添いながら対応しております。
その他の高度専門医療につきましては、昨年、心臓血管領域でのカテーテル治療を行うための血管造影装置を更新いたしました。急性心筋梗塞に対する治療は、脳卒中に対する治療とともに24時間体制で対応しております。
小児医療につきましては、当院の医療圏である西区で唯一の入院診療が可能な病院として、その役割を引き続き果たしていきます。
新型コロナウイルス感染症が日本に上陸してから、3年が経過しました。5月8日には新型コロナウイルス感染症は5類感染症へと引き下げられます。日常生活ではようやく、街角に笑顔や歓声があふれるようになりました。しかしながら、ウイルスが完全に消え去ったわけではありません。医療機関においては感染対策を怠ることなく継続して、市民の皆様に安心・安全な医療を提供していく責務があります。
今後とも、神戸西地域の基幹病院として、皆様に信頼される病院を目指して、職員一同努力してまいりますので、よろしくお願い申し上げます
2023年4月吉日
神⼾市⽴⻄神⼾医療センター
院⻑ 京極⾼久