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麻酔科

麻酔科

診療科の概要

麻酔科医のめざすところは「安全で快適に手術を受けていただくこと」にあります。手術中は麻酔科医が患者さんと手術の進行状況をみながら、患者さんの呼吸をサポートし、輸液や薬剤投与で血圧や脈拍が安定するように努めています。外科系医師との連携のみならず、手術室スタッフとともに案全に手術を行えるように協力し、患者さんに安全で適切な術中管理を行っています。時には呼吸や血圧に大きな変化が起こることもありますが、経験を積んだ麻酔科医が細心の注意を払って患者さんの安全を守ります。また、麻酔科医は手術の麻酔ばかりでなく、術後の疼痛コントロールや重症患者の集中治療、救急医療、心肺蘇生などにも深く関わっています。

 

診療科の特徴

令和5年度実績で全手術件数が6190件、麻酔科管理症例が3836件(全麻+硬麻を含む全麻症例3335件、脊髄クモ膜下麻酔など501件)となっています。新型コロナ感染の影響下で入院患者と手術件数が減少していた影響を脱して、本年からほぼコロナ前の水準に戻りつつあります。当院は全身麻酔に併用する超音波エコーガイド下神経ブロックで県内屈指の実施件数を誇っており、泌尿器科のTUR-Bt、帝王切開など脊髄クモ膜下麻酔も多く、整形外科の四肢手術では全身麻酔と超音波エコー下神経ブロックで多くの麻酔が行われています。耳鼻いんこう科、形成外科では小児症例も比較的多く、開頭による脳神経外科手術も血管内治療(コイル塞栓など)と同様に定期的に行われています。当院は慢性呼吸器疾患患者が多く、呼吸器合併症を有する患者の手術麻酔を数多く経験することができます。ダヴィンチ手術においては、前立腺のみならず膀胱や腎尿管、消化器外科、呼吸器外科症例にも適応を広げており、ダヴィンチ手術の麻酔管理を習得したい方にはふさわしい手術内容となっています。心臓血管外科はありませんが循環器内科は充実しており、心疾患や循環系合併症を有する患者さんに対してもバックアップ体制は整っています。専門医までの麻酔科研修については、神戸大学と中央市民病院の研修施設となっていますが、研修を終えられた麻酔科医師で当院での研修を希望される方にも、広く門戸を開いています。出身大学や過去の研修経験に関わらず、当院での勤務・研修を望まれる方は気軽にお声かけください。

 

診療科トピックス

麻酔科医の周術期に果たす役割

手術患者にとって術中のみならず、術前・術中・術後を通した周術期における回復もより安全で質の高いものであることが期待されています。消化器術後では早期回復を目指した周術期管理プロトコルであるERASプロトコルが提唱されています。これは有効性が証明された各種の管理方法を取り入れることで、安全性向上、術後合併症減少、回復力強化、入院期間短縮および医療費節減を目指すものです。このプロトコルにおいて、麻酔科医は術中ばかりでなく、術前・術後を含んだ周術期管理を担う重要な一員としての役割が求められています。当院ではこのプロトコルに基づいた管理を行っています。手術中は患者さんに合わせた麻酔薬や鎮痛薬を使用し、術後の悪心・嘔吐の予防的対処や体温の管理など術後を考慮した管理を行っています。これらの術中管理に加えて、術前管理では麻酔や鎮痛方法について患者さんに十分説明し、術前の絶飲食の時間を短縮し、術後管理では硬膜外麻酔や超音波エコー下神経ブロックなどにより鎮痛を十分行うなどの管理を実践しています。

 

診療内容

毎朝、麻酔科医全員で前日の術後患者さんの状態と当日の麻酔症例について症例検討会を行い、個々の患者さんに適した安全な麻酔計画を立てています。手術室は8室あり(うち1室はバイオクリーンルーム)、ドレーゲル社PerseusおよびFabius麻酔器、日本光電Gaia麻酔記録装置を備え、神経ブロックにはGEKONICA MINOLTAの神経ブロック専用エコー装置5台を所有し、麻酔時の神経ブロックに活用しています。麻酔器や生体モニターは手術室専任の臨床工学技士が動作チェックを行っており、不慮の動作不良にも迅速に対応できる体制を備えています。当院は麻酔科と外科系各科との関係が非常によく、麻酔導入や神経ブロック時のみならず、術中・術後においても麻酔管理や患者管理に密に連携しながら関与できる体制が構築されています。全身麻酔に併用した神経ブロックの施行数では県内でも屈指の症例数を誇り、術後もペインフリーな麻酔管理を学びたい方にはふさわしい環境が整っています。

 

施設認定

日本麻酔科学会認定病院

 
  • たなか おさむ

    田中 修

    昭和53年 卒

    役職

    非常勤

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科指導医

  • いじち かずこ

    伊地智 和子

    昭和58年 卒

    役職

    参事

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科指導医

  • ほりかわ よしお

    堀川 由夫

    昭和60年 卒

    役職

    部長

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科指導医
    神戸大学臨床講師
    AHA BLS・ACLSトレーニングセンターファカルティ

  • いいじま かつひろ

    飯島 克博

    昭和63年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科指導医

  • ひぐち やすこ

    樋口 恭子

    平成18年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科専門医

  • かわせ たいすけ

    川瀬 太助

    平成18年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    麻酔全般
    集中治療

    資格

    麻酔科指導医
    集中治療専門医

  • いとう あやこ

    伊藤 綾子

    平成24年 卒

    役職

    副医長

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科専門医

  • はまば ちなつ

    濱場 千夏

    平成26年 卒

    役職

    副医長

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科専門医

  • なかい さき

    中井 沙紀

    令和元年 卒

    役職

    専攻医

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科標榜医

  • ぱく みんす

    朴 民洙

    令和2年 卒

    役職

    専攻医

    専門分野

    麻酔全般

    資格

    麻酔科標榜医

  • まえだ たくや

    前田 拓哉

    令和4年 卒

    役職

    専攻医1年次

    専門分野

    麻酔科

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