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放射線診断科

放射線診断科

ご挨拶

放射線診断科は各種画像診断や画像下治療と呼ばれる治療を行っています。画像診断では、当院で画像検査をうけられる年間延べ4万人以上の患者さんの医療画像を解析し、病気の診断や治療効果判定などを行っています。また画像下治療はあまりなじみがない診療名と思いますが、IVR(Interventional Radiology)の日本語名で、がんや血管病変などに対して画像ガイド下でカテーテル等を用いて行う低侵襲的治療です。
放射線診断科では、様々な診療科から依頼されるこれら画像診断・画像下治療を通じて、よりよい医療をうけていただけるよう患者さんを陰ながらサポートし、さらに当院の診療レベルの維持・向上に努めています。

診療内容

放射線診断科の主な診療内容は下記の2つです。

  1. 画像診断
    CT、MRI、シンチグラフィ、PET-CT、消化管造影、マンモグラフィ、血管造影といった様々な画像を専門的な立場で解析し、病気の発見や診断、治療効果判定などを行い、これらの情報を臨床現場に提供します。
  2. 画像下治療(IVR:Interventional Radiology)
    血管造影画像、透視画像、超音波画像、CTなどの各種画像ガイド下で、カテーテルなどを用いて低侵襲的に行う治療法です。血管内にカテーテルをいれて治療する血管系IVRと血管外からアプローチする非血管系IVRがあります。様々な疾患に対して多彩な治療を行っています。

施設認定

日本医学放射線学会放射線科専門医研修施設(総合修練機関)
日本IVR学会専門医修練認定施設
日本核医学会専門医教育病院

主な画像検査と画像下治療の手技・対象疾患

主な画像検査

CT

CTは160列1台と80列2台の計3台のマルチスライスCTが稼働しています。一般的な断層画像の診断のみならず、造影剤を用いたDynamic CTで病変の血行動態を解析したり、ワークステーションを用いて3D画像による血管病変の評価・各種疾患の術前評価などを専門的に行います。

MRI

MRIは3テスラの超電導装置が2台稼働しています。これらのハイスペックな機能を生かしてきめ細やかな画像で診断しています。また血管の3D画像であるMR angiographyや胆道・膵管系の3D画像であるMRCPをはじめとした特殊画像も駆使して診断しています。

シンチグラフィ

現在臨床では様々な種類のシンチグラフィが活用されていますが、当院では2022年に導入した撮影機器でほとんどの種類のシンチグラフィに対応しています。

PET-CT

国指定がん診療連携拠点病院の役割を果たすため、主に悪性腫瘍に対するFDG-PETに注力しています。その他にはサルコイドーシスの精密検査としてのPET-CTやアミロイドPETも取り入れています。

消化管検査

主にバリウムの造影剤を使用した上部消化管検査および下部消化管検査です。

マンモグラフィ

乳房撮影のことです。通常のマンモグラフィに加えてトモシンセシスという乳房の断層撮影も併用して診断精度の向上に努めています。

血管造影検査

血管内にカテーテルを挿入し、造影剤を投与して撮影する検査です。現在は引き続いて施行する画像下治療(IVR)目的に行われます。

画像下治療の主な手技・対象疾患査

動脈塞栓術

肝臓がんなどの悪性腫瘍、腎血管筋脂肪腫などの良性腫瘍、消化管出血・喀血・外傷性出血・産科出血などの出血、内臓動脈瘤、肺動静脈瘻、腎動静脈奇形など

門脈系の塞栓術

胃静脈瘤、肝腫瘍の術前処置など

血管形成術・血栓溶解術

透析シャント不全など

留置手技

CVポート留置術、中心静脈カテーテル留置術、放射線治療用マーカー留置術

選択的静脈採血

原発性アルドステロン症における選択的副腎静脈採血

ドレナージ術

腹腔内や後腹膜腔の膿瘍、膿胸

生検

胸部病変、腹部病変、四肢病変

日本インターベンショナルラジオロジー学会(以下IVR学会)における
症例登録データベースを用いた医学系研究に対するご協力のお願い

研究責任者
実務責任者
放射線科 参事 桑田陽一郎
連絡先電話番号 078-997-2200

このたび当院では、IVR(画像下治療)を受けられた患者さんの情報を用いた下記の医学系研究を、倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。
本研究への協力を望まれない患者さんは、その旨を下記の「お問い合わせ」に示しました連絡先までお申し出下さいますようお願いいたします。

対象となる方

2013年7月1日以降、当院で放射線科医師によりIVR(画像下治療)を受けた方

研究課題名

日本インターベンショナルラジオロジー学会(以下IVR学会)における、症例登録データベースを用いた医学系研究

研究実施機関

神戸市立西神戸医療センター 放射線科

共同研究機関

IVR学会(主機関)
研究責任者:吉川公彦(IVR学会理事長)
実務責任者:中塚誠之(IVR学会理事)

既存情報の提供機関

IVR学会

本研究の意義、目的、方法

インターベンショナルラジオロジー(以下IVR)は低侵襲な治療として、その評価は高く、すでに根治性を有する標準治療法として定着しつつあります。とくに患者のQOLの維持、入院期間の短縮など医療経済にも寄与していると考えられていますが、その実態を十分に把握できていないのが現状です。
本研究は、IVR学会を通して全国のIVRの実施情報を登録、集計することにより我が国における IVR診療の現状を明らかにし、また、会員個人、修練施設における登録を分析してIVR専門医の育成、修練施設の増加など今後のIVR診療の進歩・普及を図ることを目的とします。
収集したデータは、IVR診療の基礎と臨床の多くの研究に貢献すべく、IVR学会にて統計的な考察を加えて適時公開します。

協力をお願いする内容

IVR(画像下治療)実施に関する情報をインターネット経由でIVR学会症例登録データベースに登録を行います。個人情報の保護に関しては、連結不可能匿名化した管理IDの生成、SSLを用いたサーバーとの通信などの配慮を行っています。その他の氏名、生年月日、保険番号などの個人情報は送信・登録いたしません。
本研究では、診療上の必要性から実施したIVRの既存のデータを使用させていただくため、新たな身体的負担はありません。
なお、本研究は学会主導の臨床研究であり、解析結果の集計等の研究内容に他者が関与することはありません。IVR学会の責任医師が研究の施行や解析結果の集計をいたします。本研究で収集する情報は、IVRの実施に関係すると考えられる情報に限られます。

本研究の実施期間

2013年7月1日以降(必要であれば:2018年6月30日まで)

プライバシーの保護について

  1. 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、患者番号のみです。その他の個人情報(氏名、住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
  2. 本研究で取り扱う患者さんの診療情報は、個人情報をすべて匿名化し、第三者(IVR学会)にはどなたのものか一切わからない形で提供します。
  3. 患者さんの個人情報と、匿名化した情報を結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。
  4. なお連結情報は当院内のみで管理し、他の共同研究機関等には一切公開いたしません。

お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。

研究責任者 神戸市立西神戸医療センター 放射線科 桑田陽一郎
連絡先 078-997-2200
  • きたがき はじめ

    北垣 一

    昭和59年 卒

    役職

    院長

    専門分野

    放射線診断

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者
    日本医学放射線学会放射線科専門医
    PET核医学認定医
    島根大学名誉教授
    日本神経放射線学会名誉会員
    日本磁気共鳴学会代議員

  • くわた よういちろう

    桑田 陽一郎

    昭和61年 卒

    役職

    部長

    専門分野

    放射線診断
    IVR

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者
    日本専門医機構放射線科専門医
    日本IVR学会専門医・指導医

    VAIVT認定専門医
    日本がん治療認定医機構がん治療認定医
    検診マンモグラフィ読影認定医
    PET核医学認定医
    臨床研修指導医

    神戸大学医学部臨床教授

  • きたむら ゆり

    北村 ゆり

    平成5年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    放射線診断
    IVR

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者
    日本専門医機構放射線科専門医
    日本核医学会専門医
    PET核医学認定医

  • あべ よしたか

    安部 能崇

    平成6年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    放射線診断全般

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者

    日本医学放射線学会放射線科専門医

    PET核医学認定医

  • とみまつ ひろたか

    富松 浩隆

    平成15年 卒

    役職

    医長

    専門分野

    放射線診断
    IVR

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者
    日本専門医機構放射線科専門医
    日本IVR学会専門医・指導医
    日本内科学会認定内科医
    腹部ステントグラフト実施医
    日本IVR学会代議員
    臨床研修指導医

  • こうの やすひで

    河野 泰秀

    平成23年 卒

    役職

    副医長

    専門分野

    放射線診断
    IVR

    資格

    日本医学放射線学会放射線診断専門医・指導者
    日本専門医機構放射線科専門医

    検診マンモグラフィ読影認定医

  • すぎやま なおき

    杉山 直生

    令和2年 卒

    役職

    専攻医

    専門分野

    放射線診断科一般

診察室 月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
604 午前:桑田
地下診察室2 交替 交替 交替 交替

画像診断

2023年度に診断レポートを作成した総読影件数は43,112件です。最近の年度別件数の詳細は下の表のとおりです。

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
CT 25242 26573 27078 26172 28314
MRI 10891 10488 11692 11460 11696
RI(SPECT) 1005 844 1052 854 797
PET-CT 1161 1156 1201 1096 1080
MMG 1107 981 1106 993 1093
消化管造影 233 226 190 148 132
画像診断の合計 39639 40502 42319 40723 43112

血管造影・IVR

2023年度に行った血管造影・IVRの件数は479件です。最近の年度別件数の詳細は下の表のとおりです。

2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
血管造影のみ 4 3 20 11 15
血管系IVR 392 366 438 363 398
非血管系IVR 25 63 83 81 66
血管造影・IVRの合計 421 432 541 455 479

受診について

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