当院は神戸西地域の中核病院として、24時間体制で救急診療にあたっていますが、救急診療を担う診療科として、平成31年4月に救急科が発足しました。救急診療におきましては、各診療科のスタッフドクター、3年目の専攻医、研修医20名、更に同じ市民病院機構である神戸市立中央市民病院から派遣されている救急科の医師も指導と診療で協力して、患者様への迅速かつ適切な救急医療の提供を目標としています。しかし、救急搬送される患者さんの多くが複数の疾患や複雑な社会的背景を持っており、地域に根ざした安心・安全な救急診療を行うためには、医師、看護師、パラメディカルスタッフ、事務スタッフが互いに協力することが非常に重要です。救急科は、救急診療にあたる医療スタッフがストレスなく連携し、最大限に力を発揮できる環境を提供することに努めております。
上記に加えまして、夜間、休日に関しては、内科系、外科系、小児科それぞれの医師の指導の下に、初期研修医が初期対応を行っています。またトリアージ制を導入し、状態の良くない患者様が長時間待たされることのないように努めています。さらに交代制で各科の専門当直も診療にあたると同時に、全診療科が緊急時の呼び出しに応じるオンコール体制(自宅待機)をとっています。また、吐下血、循環器、脳卒中の各ホットラインの整備や、総合内科による幅広い救急入院体制、RRS(Rapid Response System)の構築、今年度からは内科系複数医師当直体制の試みなど、常に改善を目指した変革を続けています。
昨年一年間の救急車の搬入台数は5,243台で、神戸市内では第3位の受け入れ件数でした。当院は、神戸西地域の救急医療の中心的役割を担っており、地域の医療機関や住民の皆様の期待に応え、院内のみならず地域全体としての救急医療の発展にも貢献できるよう努力しております。軽症の患者様に関しては、救急外来で長い時間お待たせすることもあろうかと思いますが、ご理解のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。
あしだ のりあき
蘆田 典明
平成12年 卒
役職 |
救急科部長 兼 脳神経外科参事 |
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専門分野 |
脳神経外科全般、脳血管障害、脳血管内治療 |
資格 |
医学博士、日本脳神経外科学会専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医、日本脳卒中学会専門医・指導医、日本脳卒中の外科学会技術指導医 |
いけだ しょうた
池田 翔太
2021年 卒
役職 |
専攻医 |
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年度 |
令和 元年度 |
令和 2年度 |
令和 3年度 |
令和 4年度 |
令和 5年度 |
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年間救急患者数 | 26,990 | 18,330 | 19,019 | 20,588 | 23,237 |
時間内救急 | 3,730 | 3,261 | 3,399 | 3,386 | 3,713 |
時間外救急 | 23,260 | 15,069 | 15,620 | 17,202 | 19,524 |
救急車搬入件数 | 4,661 | 4,045 | 3,813 | 4,241 | 5,243 |
救急病棟延入院患者数 | 2,909 | 2,404 | 2,036 | 2,342 | 2,928 |
トリアージ件数 | 8,834 | 9,569 | 9,770 | 10,692 | 13,666 |
トリアージ実施率(%) | 67.5% | 67.4% | 81.5% | 83.6% | 85.7% |